Chat GPTを使った業務フロー整理と改善の方法(事例含む):業務効率アップの鍵

chat GPT

1. はじめに

Chat GPTを使った業務フロー最適化とは

「Chat GPTを使った業務フロー最適化」とは、自然言語処理技術であるChat GPTを活用し、業務プロセスの改善や効率化を実現する手法です。Chat GPTは、大量のテキストデータから学習したニューラルネットワークを用いて、自然言語の生成や理解に優れた精度を発揮します。このChat GPTを活用することで、業務フローの最適化を実現することができます。

具体的には、Chat GPTを用いて、業務フロー上の問題点や改善ポイントを抽出することができます。Chat GPTは、テキストデータを入力として解析するため、業務フローのドキュメントや顧客のフィードバックなど、様々な情報源から得られるデータを活用することができます。このため、人間が見落としがちな問題点や改善ポイントを発見することができ、業務フローの効率化につながることが期待されます。

また、Chat GPTを活用することで、業務フローの自動化や顧客対応の向上など、ビジネスにおけるさまざまな課題を解決することができます。これにより、企業の業務プロセスの改善や効率化を図り、競争力を高めることができます。

記事の目的と概要

この記事では、Chat GPTを使ったカスタマーサポート業務のフロー図作成について紹介します。カスタマーサポート業務は、顧客からの問い合わせに対して適切な対応を行うことが求められる重要な業務です。そのため、業務フローの最適化が求められており、フロー図を作成することが一般的です。本記事では、Chat GPTを用いて、カスタマーサポート業務における問題点や改善ポイントを抽出し、自動的にフロー図を作成する方法を紹介します。

フロー図は、業務プロセスを可視化することで、問題点の発見や改善に役立つツールです。ただ、フロー図の作成には多くの時間と労力が必要であり、手作業で行うことの大変です。Chat GPTを活用することで、自然言語処理技術を利用して業務プロセスを解析し、自動的にフロー図を作成することが可能になります。そのため、カスタマーサポート業務におけるフロー図作成に携わる担当者にとって、負担の軽減や作業時間の短縮につながることが期待されます。

本記事では、Chat GPTを用いて、カスタマーサポート業務フローの最適化方法や、フロー図の自動生成手順、フロー図の分析や改善のためのアクションプランについて詳しく解説します。

2. 業務フロー図を描くツール

mermaidとは

mermaidとは、JavaScriptのライブラリの1つで、マークダウンを使ってフローチャートやシーケンス図、ガントチャートなどの図を記述することができます。特に、GitHub上での図の表示に最適化されており、コードブロック内に記述することで、そのままGitHub上で図を表示することができます。また、mermaidを用いることで、グラフや図のレイアウトの自動調整、各種エフェクトやアニメーションなど、多彩な表現が可能になります。本記事では、Chat GPTを使ったカスタマーサポート業務フローの自動生成をmermaidを使って行います。

mermaidの基本的な使い方

以下は、mermaidのコードでシンプルなフローチャートを描くためのサンプルコードです。

graph LR;
A-->B;
A-->C;
B-->D;
C-->D;

mermaidで図を書くと以下のようになります。

上記のコードでは、graph TD;で上から下へフローチャートを開始し、A-->B;でノードAからノードBに向かって矢印を引き、B-->C;C-->D;で、それぞれノードBからノードC、ノードCからノードDに向かって矢印を引いています。

縦方向のフローチャートは、上から下への方向性を持ち、一般的に文章を読む方向に合わせて表示することが多いです。mermaidを用いれば、直感的に理解できる記法で縦方向のフローチャートを描くことができます。また、複数の種類のグラフを描画することができるため、幅広い情報の可視化に活用することができます。

mermaidをWeb上で利用できるサイト

mermaidをWeb上で利用できるサイトとしては、以下のものがあります。

  1. mermaid live editor
  2. Codepen
  3. jsfiddle

「mermaid live editor」は、mermaidで作成したコードをすぐに実行できるエディターです。コードの書き方やグラフの表示方法を確認しながら作業することができます。

「Codepen」や「jsfiddle」は、HTML、CSS、JavaScriptのコードを実行できるオンラインエディターですが、mermaidも利用可能なので、自分のサイトやブログに埋め込む前に、グラフや図のデザインを確認することができます。

これらのサイトを利用することで、手軽にmermaidを使ったグラフや図を作成することができます。

3. カスタマーサポート業務フロー図の自動作成方法

Chat GPTを使ったカスタマーサポート業務フローの最適化方法

カスタマーサポート業務フローを最適化するためには、Chat GPTを活用することができます。まずは、顧客からの問い合わせをChat GPTで自動化し、迅速に回答を提供することが重要です。

以下は、カスタマーサポート業務フローの例です。

カスタマーサポート業務のフロー例

mermaidのコードは以下になります。(mermaid live editorにそのまま貼り付けて描画できます)

graph TD;
    A[顧客から問い合わせ] --> B(Chat GPTによる自動回答);
    B --> C[顧客の問題解決];
    C --> D{問題が解決したか?};
    D -- Yes --> E[フィードバックの収集];
    D -- No --> F[人間による回答];
    F --> G[顧客の問題解決];
    G --> D;
    E --> H[フィードバックの分析];
    H --> I[改善案の提案];
    I --> J[フローの改善];
    J --> B;

上記のフロー図では、顧客からの問い合わせがChat GPTに送信され、自動的に回答が返信されます。その回答が問題を解決する場合は、フィードバックの収集を行います。問題が解決されない場合は、人間が回答するためのチームに送信され、顧客の問題解決に向けて作業が進められます。

その後、フィードバックの分析を行い、改善案を提案し、フローの改善を行います。このように、Chat GPTを使ってカスタマーサポート業務フローを最適化することで、顧客満足度を向上させることができます。

mermaidでフロー図を自動生成する方法

上記の業務フローを生成するために自分でコードを書く必要はありません。chat GPTに自然言語でコードを生成してもらうのが簡単です。

例えば、上記のコードをもとに、さらに「上記の「問題が解決したか」に対して、システムへのデータの入力フローを追加してください」とchatGPTにお願いすると、フローを追加したものを提案してくれます。

chatGPTによるフロー追加

コードを図式化すると。

chatGPTによるフロー追加(フロー図)

このように、自然言語を通じて業務フローを生成してくれます。

4. カスタマーサポート業務フロー図の分析と改善方法

業務フローから課題を抽出する

課題抽出もchatGPTにお願いしましょう。「上記カスタマーサポートの業務のフローで、業務上の生産性に影響を与えるような課題を3つ挙げてください」とコマンドしてみました。

課題を3つ挙げてもらいました。納得感のあるものであり、実務上でもありえそうですね。もし、実業務上で課題がある場合はその点を解決するフローを入れてもらうといいでしょう。

改善のための具体的なアクションプランとフローへの追加

では、上記課題を解決するためのフローもchatGPTに追加してもらいましょう。「上記提案してくれた3つの課題を解決するフローをすべて1つの業務上に追加してください。mermaidのコードも提案してください。」とコマンドしました。1つの業務上と入れない場合、課題毎にmermaidのコードを出力してしまったのでこれを追加しました。mermaidのコードも入れておくと必ず出力してくれます。

chatGPTが提案した課題の解決も含めた業務フロー(mermaid)
chatGPTが提案した課題の解決も含めた業務フロー(フロー図)

非常に複雑にはなりましたが、実業務上にも組み込めそうですよね。最後にこのフローについてわかりやすく説明してもらいました。

コマンド:
この業務フローの処理内容を箇条書きでわかりやすく300文字以内で説明してください

chatGPTの回答:

この業務フローでは、顧客からの問い合わせに対して、Chat GPTを利用して自動回答を行い、解決できない問題はカスタマーサポート担当者に自動的に割り当てられます。担当者は問題を解決するとシステムに解決フラグを入力し、自動分類されたフィードバックを優先度に基づいて処理し、優先順位の高いものから改善策を提案して、フローを改善します。問題を解決できなかった場合は、代替措置の提供担当者に自動的に割り当てられ、同様のプロセスを経て、問題が解決されるまで代替措置を提供します。このように、カスタマーサポートの生産性を高め、顧客満足度を向上させるためのシステムとフローが整備されています。

5. まとめ

Chat GPTを使った業務フロー最適化のメリットと課題

本記事では、chatGPTとmermaidを利用して、カスタマーサポート業務について整理+課題抽出+改善案の追加を行う事例を紹介しました。0からの業務フローをつくって、そこから改善してもらうような流れだったので実際に利用する際は、最初に実業務のフローへの落とし込みが大事ですね。落とし込みについても自然言語でフローを作ってもうことができるのがいいですね。課題としては、よく挙げられるように「曖昧」すぎるコマンドを打つと思ったような提案がされないので、明確に指示をいれることが大事ですね。

今後の展望

世間で話題になっているchatGPTですが、改めて業務上で利用する際に非常に強力なツールであることに驚愕ですね。今回は1例としてカスタマーサポートの業務フローを事例に説明をしましたが、ほぼすべての業務で活用できるので、応用の幅は無限大です。私自身はカスタマーサポート業務経験はなく、mermaidも今回初めて触れましたがここに記載した内容の業務が実施できるので、AIを使いこなせば、簡単な業務コンサルティングとかはできそうなイメージを持ちました。自然言語のプログラミング能力を鍛えることが非常に大事であるとも言えそうです。

GTP4のマルチモーダル対応なども含めるとさらに応用の幅が広くなりそうです。最近では以下記事のように、visual chatGPTが公表され、自然言語を通じて画像生成等にも使えるようになっています。

既存のサービスにchatGPTを組み込んだ機能や、核としてchatGPTを利用するサービスも爆発的に増えていますね。AI自体凄まじい勢いで進化しているので、最新の動向も気にしつつ適切に活用していくことが大切です。

GPT4をコアとしたmicrosoft copilotも今年リリースされるので、これもまた楽しみですね。

今回は人手+chatGPTで業務フロー改善をやってみましたが、そもそもこのコマンド自体もAIがやってくるようになるのも近いうちに来るような気がします。(例えば、chatGPTにカスタマーサポートのプロフェッショナルなマネージャと役割定義してインタラクティブにコミュニケーションとるなど)。

この急激なAIの進化の流れに乗り遅れないようにすることが大事かと思います。

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