ChatGPTを使えば、手間のかかるマトリクス図の作成や編集が簡単にできます。AIに描かせることで、高速に正確な図を作成できます。エクセルを使用することで、さらに簡単に図を編集することも可能です。時間や手間を省き、効率的にマトリクス図を作成したい方におすすめの方法を紹介します。
本記事ではChatGPT-3.5を利用してます。
マトリクス図とは
マトリックス図は、2つの軸に沿って項目を分類し、それらを交差させたグリッド状の図です。この図は、項目間の関係性を視覚化することができ、特に戦略的な意思決定やプロジェクト管理において有用です。
以下はマトリックス図の一例です。
重要度が高い | 重要度が低い | |
---|---|---|
緊急度が高い | A | B |
緊急度が低い | C | D |
上記の表は、2つの軸(緊急度と重要度)に沿って4つの項目を分類しています。A、B、C、Dはそれぞれ、4つの項目がどのカテゴリーに属するかを示しています。緊急度が高い項目で重要度が高いものは、Aに分類されます。一方、緊急度が低く、かつ重要度が低い項目は、Dに分類されます。このように、マトリックス図は、複数の軸に沿って項目を分類し、関係性を可視化するのに役立ちます。
マトリックス図の種類
代表的なマトリクス図のパターンを紹介します
L型マトリクス: 要素を90度傾けたL字形で表現し、最も一般的な形式です。
T型マトリクス: 3軸で要素を整理し、中央軸を中心に左右のL型マトリクスを組み合わせた形式です。
X型マトリクス: 4つの軸で関係性を表現する図法で、4象限マトリクスとは異なります。Y型マトリクスは3つの軸で比較し、T型とは異なり全ての軸の組み合わせで構造化することができます。
その他、Y型マトリックス、X型マトリックス、C型マトリックス、P型などがあります。
AI (Chat GPT) に簡単にマトリクス図を詳しく描いてもらう
「顧客ニーズに応じた製品提案をするためのマトリックス図」を事例のテーマとして進めます。必要な情報は「顧客ニーズに応じた製品提案をするためのマトリックス図」の目的だけです。目的だけあれば自動的にChat GPTが目的に合致したマトリクス図を作成してくれます。
以下の過去記事て活用したプロンプト生成器を使います。
プロンプト(Chat GPTに指示する内容)自体をChat GPTに作成してもらいます。
Chat GPT 回答
以下は、顧客ニーズに応じた製品提案をするためのマトリックス図を作成するためのプロンプトの例です。
[出力形式]
あなたはマーケティング担当者です。以下の制約条件とステップに従って、顧客ニーズに応じた製品提案をするためのマトリックス図を作成してください。
#制約条件
- 複数の顧客ニーズを考慮する必要があります。
- 製品提案の基準を明確に定義する必要があります。
- 製品提案の候補を選定する方法を明確に定義する必要があります。
#ステップ
1. 製品提案の基準となる複数の要素を選択します。例えば、「価格」「品質」「機能性」「デザイン」など。
2. 顧客ニーズとして考慮する要素を選択します。例えば、「年齢」「性別」「趣味」「用途」など。
3. 製品提案の候補となる商品を複数選定し、それぞれに基準に従って評価します。
4. それぞれの商品について、顧客ニーズに対応する要素に対して数値を割り当て、マトリックスをテーブル形式で作成します。
5. テーブルをもとに、マトリックス図を作成します。
6. 図にタイトルや凡例を追加し、必要に応じて修正を加えます。
このプロンプトに従って作成されたマトリックス図は、複数の顧客ニーズに対応する製品提案の候補を比較することができ、マーケティング戦略の立案や商品開発などに活用されます。
出力形式以下のプロンプトを送信します。
あなたはマーケティング担当者です。以下の制約条件とステップに従って、顧客ニーズに応じた製品提案をするためのマトリックス図を作成してください。
#制約条件
- 複数の顧客ニーズを考慮する必要があります。
- 製品提案の基準を明確に定義する必要があります。
- 製品提案の候補を選定する方法を明確に定義する必要があります。
#ステップ
1. 製品提案の基準となる複数の要素を選択します。例えば、「価格」「品質」「機能性」「デザイン」など。
2. 顧客ニーズとして考慮する要素を選択します。例えば、「年齢」「性別」「趣味」「用途」など。
3. 製品提案の候補となる商品を複数選定し、それぞれに基準に従って評価します。
4. それぞれの商品について、顧客ニーズに対応する要素に対して数値を割り当て、マトリックスをテーブル形式で作成します。
5. テーブルをもとに、マトリックス図を作成します。
6. 図にタイトルや凡例を追加し、必要に応じて修正を加えます。
以下回答です。
以下ChatGPT回答の全文です。
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以下は、顧客ニーズに応じた製品提案のためのマトリックス図の例です。
製品提案の基準
価格、品質、機能性、デザイン
顧客ニーズとして考慮する要素
年齢、性別、趣味、用途
商品候補の評価
以下のテーブルには、3つの商品候補があります。それぞれの商品について、基準に従って評価し、顧客ニーズに対応する要素に対して数値を割り当てました。
商品 | 価格 | 品質 | 機能性 | デザイン |
---|---|---|---|---|
A | 3 | 4 | 3 | 2 |
B | 4 | 3 | 4 | 4 |
C | 2 | 2 | 4 | 5 |
数値は、1〜5のスケールで、高い数値ほど顧客ニーズに合致していることを示します。
マトリックス図
以下のマトリックス図は、テーブルをもとに作成されました。製品提案の基準がX軸に、顧客ニーズがY軸になっています。各商品は、それぞれの基準と顧客ニーズに対応する数値によって配置されています。
価格 品質 機能性 デザイン
-----------------------------------------
年齢
-----------------------------------------
性別
-----------------------------------------
趣味
-----------------------------------------
用途
-----------------------------------------
上記のマトリックス図に、各商品の位置をプロットします。プロットされた点は、それぞれの商品の性能を表しており、図の中で製品提案を比較することができます。
タイトルと凡例
マトリックス図には、タイトルと凡例が必要です。タイトルは、製品提案に関する説明を簡潔に示します。凡例は、数値スケールに関する説明を提供します。例えば、「1」は顧客ニーズに合致していないことを示し、「5」は非常に顧客ニーズに合致していることを示します。
修正
マトリックス図を作成した後は、必要に応じて修正を加える必要があります。以下は、修正を行うべき点の例です。
- 商品の評価基準に変更があった場合は、マトリックス図を更新する必要があります。
- プロットされた点が適切な位置にない場合は、評価数値を調整してマトリックス図を再作成する必要があります。
- マトリックス図が複数のページにまたがっている場合は、ページ番号を追加する必要があります。
例
以下は、修正されたマトリックス図の例です。
価格 品質 機能性 デザイン
------------------------------------------------------
年齢 1 2 3 4 5
------------------------------------------------------
性別 1 3 4 4 3
------------------------------------------------------
趣味 2 4 4 3 2
------------------------------------------------------
用途 2 2 4 5 4
------------------------------------------------------
タイトル: 製品提案のマトリックス図
凡例: 数値が高いほど顧客ニーズに合致している
この修正済みのマトリックス図では、X軸に製品提案の基準、Y軸に顧客ニーズがあります。各商品は、それぞれの基準と顧客ニーズに対応する数値によって配置されています。タイトルと凡例は、図の説明を提供します。
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ステップを入れてわかりやすく作成してもらえました!目的一つでここまで詳細にマトリックス作成の流れを自動的につくれるので非常に便利ですね。
マトリクス図とエクセル(スプレッドシート)
エクセルで編集する場合、Chat GPTにテーブル形式で出力してください。と送信するとテーブル形式に変換してくれます。
簡単ですね。これをエクセルへ貼り付けるだけで、エクセル上で編集できます。
注意点が一つありまして、変換後のデータが絶対に正しいわけではないので(たまにミスが有る)必ずデータが正しいか確認してください。(テーブルデータを見ると、機能性の用途の数値にミスが有った。
最後に
AI技術の進歩により、今やマトリックス図を0から手作業で描く必要はなくなりそうです。ChatGPTを活用することで、簡単にマトリックス図を作成することができます。本記事の方法を用いることで、時間と手間を省くことができました。一方、Chat GPTが誤った出力をすることもあり、確認しながら有効活用しましょう。
本記事では、「目的」のみ与えてマトリクスを作成しましたが、実務上必要な条件や情報を与えることで任意の図をつくることもできます。
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