目次
数式 Texとは
数式 Texの基本
数式 Texは、LaTeXという組版システムで使われる数式の表記法です。科学技術文書や論文作成でよく用いられ、美しい数式表現が可能です。基本的な使い方を身につけることで、文書の質が向上し、読者の理解を助けることができます。
LaTeXでは、数式の記述に特別なコマンドを使用します。これによって、数式が文章と区別され、適切に整形されるのです。例えば、分数を表す際は、\frac{分子}{分母}
のように記述し、上付き文字を使う場合は、x^{指数}
と書きます。
AI技術の進歩により、現在では数式生成も容易になっています。例えば、ChatGPTを利用して数式を自動生成させることができます。これにより、煩雑な数式の記述作業が軽減され、効率的に文書作成が行えます。
LaTeXとAIを組み合わせることで、数式 Texの表現力を最大限に活用できます。まずは基本的な使い方をマスターし、効果的な文書作成を目指しましょう。
数式 LaTexで使用される基本的な記号と演算子
数式 LaTexでは、様々な記号や演算子が利用できます。これにより、四則演算から微分積分まで幅広い数学的表現が可能となります。基本的な記号と演算子を理解することで、効率的な文書作成ができるようになります。
四則演算の記述は簡単で、通常の計算記号をそのまま使用できます。例えば、足し算はa + b、引き算はa – b、掛け算はa * b、割り算はa / bと記述します。
微分積分の表現もTexでは容易です。微分は\frac{d}{dx} f(x)のように表し、積分は\int_a^b f(x) dxと記載します。これにより、数学的な解析や説明がスムーズに行えます。
行列の記述には、\begin{matrix} … \end{matrix}を用います。例えば、2×2の行列は、\begin{matrix} a & b \ c & d \end{matrix}と書くことができます。
これらの基本的な記号や演算子を習得することで、数式 Texで多様な数学表現が可能になります。効果的な文書作成のために、ぜひ活用してみましょう。
数式 LaTexを使った表現方法
数式 LaTexを使った表現の事例を20個紹介します。
分数: \frac{a}{b}
上付き文字: x^{n}
下付き文字: x_{n}
平方根: \sqrt{x}
求和記号: \sum_{i=1}^{n} a_{i}
積分記号: \int_{a}^{b} f(x) dx
行列: \begin{bmatrix} a & b \\ c & d \end{bmatrix}
ベクトル: \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix}
絶対値: |x|
極限: \lim_{x\to 0} f(x)
確率: P(A\mid B)
三角関数: \sin(x), \cos(x), \tan(x)
偏微分: \frac{\partial f}{\partial x}
行列式: \det(A)
ガウス関数: N(x\mid \mu, \sigma^2)
フーリエ変換: F(\omega) = \int_{-\infty}^{\infty} f(t) e^{-i\omega t} dt
微分方程式: \frac{d^2 y}{d x^2} + a^2 y = 0
テイラー展開: f(x) = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{f^{(n)}(a)}{n!}(x-a)^n
ベイズの定理: P(A\mid B) = \frac{P(B\mid A)P(A)}{P(B)}
パーセプトロン: y = f(\sum_{i=1}^{n} w_i x_i + b)
数式を表示すると以下のようになります
AIを使った数式生成と表示
電気の公式を生成
chat GPTに簡単な公式を出してもらいます。
プロンプト
電気の基本的な公式3つをLatexで記述してください
こちらLaTexの形式数式を出力してくれました。この数式を実際の形式で表示させたいと思います。
数式コードの表示エディタ
コードを数式表示するための様々なツールがありますが、無料で利用できるGoogle docsを使いましょう。アドオンを入れたらすぐに変換できるようになります。
Google docsを開いていただき、アドオン→アドオンを取得で「LaTex」で検索すると、「Auto-LaTeX Equatoins」という拡張機能があります。
インストールします。
Google docsに戻ります。以下画面のように拡張機能をStartします。
数式コードの表示
先程chatGPTが出力したLaTexの数式のある文章を貼り付けて、「Rendar Equations」を押します。すると、自動的に数式のコードを検知してくれて表示を変換してくれます。
注意:「$$」で囲われていないものは変換されませんでした。chat GPTに具体的に指示をして生成してもらうといいかと思います。
以下、数式が表示された文章が完成しました!
数式 LaTexのAIによる自動生成の応用と課題
数式 LaTexを使った高度な表現方法
続いて、複雑な式をうまくchat GPTに生成してもらいます。マクスウェルの方程式を出力してもらいましょう。
プロンプト
マクスウェルの方程式をLaTexで出力してください。1つ1つ数式は$$(ドル2つ)で囲ってください。
chat GPTの出力
マクスウェルの方程式は以下の通りです。
ガウスの法則:
$$\nabla \cdot \mathbf{E} = \frac{\rho}{\varepsilon_0}$$
ファラデーの法則:
$$\nabla \times \mathbf{E} = -\frac{\partial \mathbf{B}}{\partial t}$$
ガウスの法則(磁場版):
$$\nabla \cdot \mathbf{B} = 0$$
アンペール-マクスウェルの法則:
$$\nabla \times \mathbf{B} = \mu_0 \mathbf{J} + \mu_0 \varepsilon_0 \frac{\partial \mathbf{E}}{\partial t}$$
ここで、$\mathbf{E}$は電場、$\mathbf{B}$は磁場、$\rho$は電荷密度、$\varepsilon_0$は真空の誘電率、$\mathbf{J}$は電流密度、$\mu_0$は真空の透磁率を表します。
同様にGoogle Docsで変換すると、以下を得られました。同じようにすれば様々な数式を簡単に変換できますね。
AI (chat GPT) を使ってできること、今後の展望
決まった公式を数式化してもらうのは非常に簡単で応用が効きます。本ページでは述べてませんが数式を展開したり、数式をフォーマットしたり、プロンプトを工夫して基本的には何でもやってくれます。
本記事執筆時点では、open AIのchat GPTのアプリで画像入力が対応していないですが、GPT-4で2023年のうちには画像入力が一般的に利用できるようになると、画像からLaTexを出力してくれるのは普通にできるようになるでしょう。(現状、数式画像からLaTexに変換するツールはいくつかある)
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