Chat GPT (AI) で複雑な業界関係図(MAP)を瞬時に可視化する方法

AI

現代のビジネスは、複雑なエコシステムの中で展開されるため、企業間の関係性を可視化することは重要です。しかし、多くの場合、業界関係図を手作業で作成することは難しく、時間がかかるため、ビジネスリーダーたちは、AIを活用して迅速に可視化する方法を模索しています。Chat GPT(AI)を使えば、膨大な量のデータを瞬時に処理し、直感的に理解できる業界関係図(MAP)を作成できます。この記事では、Chat GPTを使用して、業界関係図(MAP)を作成する手順を解説し、ビジネスにおけるその利用方法について探求していきます。

1. 業界関係図とは何か

業界関係図は、ある業界内の企業や団体、個人などの関係性をグラフ化したもので、その業界内の各要素がどのような関係を持ち、どのような役割を果たしているかを視覚的に表現します。また、異なる業界間の関係性を示すこともできます。例えば、ある産業が原材料を供給する業界と、その産業を顧客とする業界との間の関係性を表現することができます。業界関係図は、マーケティングや競合分析、戦略策定などのビジネス活動において重要な役割を果たします。業界関係図を作成する際には、業界内の各要素やその関係性について調査することが必要であり、調査結果をもとに業界関係図を作成することができます。

2. Chat GPT(AI)を使った業界マップの可視化方法

全体の流れは以下になります。シンプルですね。

  • 関係図をつくりたい業界リストを準備
  • 業界リストをchat GPTに与えて図を作成する
  • 完成

関係図をつくりたい業界リストを準備

以下のように市場規模の大きい業界を25ピックアップしました。このリストは何でも大丈夫です。

卸売
電気機器
総合商社
金融
自動車
小売
専門商社
化学
自動車部品
機械
生命保険
通信
サービス
銀行
石油
食品
電力
鉄鋼
スーパー
IT
不動産
非鉄金属
建設
電子部品
住宅

業界リストをchat GPTに与えて図を作成する

以下chatGPTに与える内容です。図はgraphvizのコードを出力してもらいます。(graphvizについて知識がなくても問題ありません、図式化できます)

プロンプト

あなたは経済アナリストです。以下の業界について、関係性がわかるように図式化します。
graphviz形式のコードを出力してください。

卸売
電気機器
総合商社
金融
自動車
小売
専門商社
化学
自動車部品
機械
生命保険
通信
サービス
銀行
石油
食品
電力
鉄鋼
スーパー
IT
不動産
非鉄金属
建設
電子部品
住宅

chat GPT回答です。途中で出力が途切れますが、「続けてください」と送信すると続きを出力してくれます。

以下が、業界情報の関係性を表すgraphviz形式のコードです。

digraph G {
    rankdir=LR;
    node [shape=ellipse, fontname="Helvetica"];
    edge [fontname="Helvetica"];
   
    "卸売" -> "小売";
    "卸売" -> "総合商社";
    "卸売" -> "専門商社";
    "卸売" -> "化学";
    "卸売" -> "自動車部品";
    "卸売" -> "機械";
    "卸売" -> "石油";
    "卸売" -> "食品";
    "卸売" -> "電力";
    "卸売" -> "鉄鋼";
    "卸売" -> "IT";
    "卸売" -> "建設";
    "卸売" -> "電子部品";
    "卸売" -> "住宅";
   
    "電気機器" -> "IT";
    "電気機器" -> "電子部品";
   
    "総合商社" -> "金融";
    "総合商社" -> "小売";
    "総合商社" -> "専門商社";
    "総合商社" -> "化学";
    "総合商社" -> "自動車部品";
    "総合商社" -> "機械";
    "総合商社" -> "生命保険";
    "総合商社" -> "通信";
    "総合商社" -> "サービス";
    "総合商社" -> "銀行";
    "総合商社" -> "石油";
    "総合商社" -> "食品";
    "総合商社" -> "電力";
    "総合商社" -> "鉄鋼";
    "総合商社" -> "スーパー";
    "総合商社" -> "IT";
    "総合商社" -> "不動産";
    "総合商社" -> "非鉄金属";
    "総合商社" -> "建設";
    "総合商社" -> "電子部品";
    "総合商社" -> "住宅";
   
    "金融" -> "総合商社";
    "金融" -> "生命保険";
    "金融" -> "銀行";
   
    "自動車" -> "自動車部品";
   
    "小売" -> "卸売";
    "小売" -> "総合商社";
    "小売" -> "スーパー";
    "小売" -> "IT";
    "小売" -> "不動産";
   
    "専門商社" -> "卸売";
    "専門商社" -> "総合商社";
   
    "化学" -> "卸売";
    "化学" -> "総合商社";
   
    "自動車部品" -> "卸売";
    "自動車部品" -> "総合商社";
    "自動車部品" -> "自動車";
   
    "機械" -> "卸売";
    "機械" -> "総合商社";
   
    "生命保険" -> "総合商社";
    "生命保険" -> "金融";
   
    "通信" -> "総合商社";
   
    "サービス" -> "総合商社";
   
    "銀行" -> "総合商社";
    "銀行" -> "金融";
   
    "石油" -> "卸売";
    "石油" -> "総合商社";
   
    "食品" -> "卸売";
    "食品" -> "総合商社";
   
    "電力" -> "卸売";
    "電力" -> "総合商社";
   
    "鉄鋼" -> "卸売";
    "鉄鋼" -> "総合商社";
   
    "スーパー" -> "総合商社";
    "スーパー" -> "小売";
   
    "IT" -> "卸売";
    "IT" -> "総合商社";
    "IT" -> "電気機器";
    "IT" -> "小売";
   
    "不動産" -> "総合商社";
    "不動産" -> "小売";
   
    "非鉄金属" -> "総合商社";
   
    "建設" -> "卸売";
    "建設" -> "総合商社";
   
    "電子部品" -> "卸売";
    "電子部品" -> "総合商社";
    "電子部品" -> "電気機器";
   
    "住宅" -> "卸売";
    "住宅" -> "総合商社";
}


上記のコードを実行すると、各業界がノードとして表示され、各業界の関係性が矢印で表されたグラフが出力されます。
業界の関係性が分かりやすく、視覚的に理解することができます。

Graphviz onlineに入ります。無料ですぐにブラウザで上記のコードを可視化できます。ページを開いて、左側のパネルにchat GPTの出力したGraphvizのコードをそのまま貼り付けます。

Graphviz Online

瞬時に図式化されました。

各業界の関係性が矢印で示されており、概要を掴むために利用できそうですね。もちろん関係性といっても様々なので関係性のルール次第では矢印の付き方も変わるかと思います。(chat GPTにどのような関係性で図式化するかを指定すると、また結果も変わってくると思います)

業界同士の詳細な関係図

続いて業界同士のより深い関係図をえたいと思います。リストを準備してもよいのですが、ここでは詳細な関係をChat GPTに考えてもらって関係図を出力してみました。以下プロンプトと最終結果を示します。

プロンプト

あなたは経済アナリストです。自動車業界と電気機器業界についてのより業界の内訳も考慮した関係うを知りたいです。関係図をgraphviz形式のコードで出力してください。

Chat GPT 応答

digraph G {
    node [shape=ellipse, fontname="Helvetica"];
    edge [fontname="Helvetica"];
   
    subgraph cluster_automobile {
        label="自動車業界";
        "自動車" -> "自動車部品";
        "自動車" -> "自動車メーカー";
        "自動車部品" -> "電気機器";
        "自動車部品" -> "化学";
        "自動車部品" -> "鉄鋼";
        "自動車部品" -> "ゴム";
        "自動車部品" -> "非鉄金属";
    }
   
    subgraph cluster_electrical {
        label="電気機器業界";
        "電気機器" -> "電力";
        "電気機器" -> "IT";
        "電気機器" -> "精密機器";
        "電気機器" -> "通信機器";
        "電気機器" -> "家電";
    }
}

上記のコードを実行すると、自動車業界と電気機器業界をそれぞれサブグラフとして表現し、
内部の関係をより詳細に表現したグラフが出力されます。自動車業界では、自動車部品が電気機器業界と化学業界、鉄鋼業界、
ゴム業界、非鉄金属業界と関係していることが分かります。また、電気機器業界では、電気機器が電力業界、IT業界、
精密機器業界、通信機器業界、家電業界と関係していることが分かります。

図にすると

いいですね。、自動車部品の中で必要な電気機器について分解されて図式化されました。

業界内の要素の関係図

続いて、電気機器業界の細部の要素の関係図をつくります。電気機器業界の詳細要素を以下としてみました。こちらは事前に持っている情報でもなんでも大丈夫です。

半導体
液晶パネル
産業用ロボット
プリンター・複合機
通信機器
家電製品
電力変換装置
ソーラーパネル
電池
LED照明

ではchatGPTに関係図を生成してもらいます。以下プロンプトです。

あなたは経済アナリストです。以下電気機器業界の内訳のリストがあります。これらの関係性を示す図をつくってください。
Graphviz形式のコードで出力してください。

半導体
液晶パネル
産業用ロボット
プリンター・複合機
通信機器
家電製品
電力変換装置
ソーラーパネル
電池
LED照明

図にすると

各要素の関係性を理解して図にしてくれました。時間をかけずに図を作成できるのは時間短縮になりますね。

まとめ

本記事ではChat GPT (AI) を活用して複雑な業界関係図(MAP)を瞬時に可視化する方法について解説しました。まず、関係図を作成したい業界リストを準備し、そのリストをChat GPTに与えて業界間の関係図を作成する方法を説明しました。さらに、業界同士の詳細な関係図や業界内の要素の関係図も生成することができます。

また、本記事ではChat GPTとグラフ描画ツールであるGraphvizを組み合わせて使用することで、より効率的に関係図を可視化する方法を提案しました。これにより、業界の構造や相互関係を迅速に把握し、適切な戦略や意思決定を行うための情報を得ることができます。今後、Chat GPTやGraphvizの進化により、さらなる業界関係図の分析や可視化が可能となり、より緻密な情報の取得が期待されます。

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